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第2次安倍内閣が昨年12月26日に成立しました。野田前総理が解散を宣言して以降、急激な円安、株高がもたらされました。
安倍政権の経済政策は通称アベノミクスと呼ばれます。アベノミクスでは三本の矢が目玉政策です。 三本の矢とは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略です。
筆者は「大胆な」や「機動的な」という大げさで意味不明な言葉に胡散臭さを感じます。少なくとも受け止め方は千差万別となる言葉で、 「美しい国」という意味不明な目標を掲げた第1次安倍内閣と共通するところを感じます。
なんとも胡散臭いと感じますが、これまでの2ヶ月間は為替が円安になり、株価は上昇しています。アベノミクスという言葉もマスコミで踊っています。
世論調査でも発足当初よりも内閣支持率が上昇してきています。
どこまで続くのか、この先の見通しを占います。
占的:アベノミクスの今後3ヶ月の見通し如何。
得卦:離為火の六五
卦辞:離はただしきによろし。亨る。牝牛を畜(やしな)う。吉。
卦の意味:火が重なった卦。火は2つの陽爻に1つの陰爻が挟まれたかたちです。火それ自体は空虚で、中身はない(陰)が、外は明るい(陽)。 火 は何かに燃え著(つ)くことで存在することから、 離の卦には付くという意味がある。正道について、何事も正しいものに親しみ付かなくてはならない。従順の徳を養えばよい。
爻辞:涕(なみだ)を出すこと沱若(たじゃく)たり。戚(うれ)いて嗟若(さじゃく)たり。吉。
爻の意味:六五は陰爻で五の尊位にいる。陰爻が陽位にいるから正を得ない。すぐ上とすぐ下の陽爻に迫られる形となり、下の助けを得たいが六二とは陰同士で助け合わない。
そのため、六五は形勢を恐れることは涙を流すほどであり、立場を憂えてため息をつく。形勢は大変悪いが恐れを知るならば、結果は吉である。
第2次安倍内閣のスタートは上々です、今後3ヶ月は身を慎んでいる限りにおいては、結果は悪くないでしょう。自民党の最終目標は昨年末の衆議院選挙ではなく、今年夏の参議院選挙とされています、
アベノミクスの景気浮揚策も参議院選挙目当ての感は否定できません。さらに、4本目、5本目の矢を用意しているでしょうか。
2月中ごろには新聞、インターネットで投機家ジョージソロス氏が、円安相場で930億円を稼いだと伝えました。2月からのドル円相場は膠着してきた感があります。
少なくとも短期筋は休息に入ったのではないでしょうか。
日銀総裁には黒田元財務官が提示されましたし、徐々にサプライズはなくなりつつあるように思います。アベノミクスは期待に働きかけて相場を動かしました。離為火の卦は火が重なる卦です。
火は熱を出して回りを明るく照らす性格ですが、自身には中身がなく
、何かに付いて燃え移っていかねば消えてしまいます。期待だけを高め続けることが困難なのは自明。
しかし、現時点では、慎重に畏れ慎む態度であれば、急激な円高や株価暴落といったアベノミクスが瓦解するような心配はないとみます。助走が付いた分、さらに燃え移って、円安、株高もありえます。