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2014.10.16 エボラ出血熱は日本でも感染者が出るか。見通しいかん。

エボラ出血熱の感染拡大が止まりません。西アフリカ数国での感染拡大のステージから、スペイン、アメリカで感染者をだすステージに入りました。
致死率が50%を超え、全身から血を流しながら死亡するというエボラ出血熱の感染拡大には恐怖を覚えます。空気感染はしないといわれていますが、空気感染の症例が発表される場合にはパニックが起こるでしょう。
日本で感染が報告された場合には、相当なインパクトがあると思います。

占的:エボラ出血熱は日本でも感染者が出るか。見通しいかん。

得卦:山風蠱の上九

卦辞:蠱は元いに亨る。大川を渉るに利あり。甲に先だつこと三日。甲に後れること三日

卦の意味:蠱の字は日常では使用しない。皿の上に蟲(むし)が乗る形をしている。皿の食物が腐って蟲がわいている意味。秩序が崩壊し、何か事を起こさねばならぬ時。 腐りきってしまえば、また治まるのが自然の摂理であるから、元いに亨る。大崩壊の時こそ大きな冒険をするのにふさわしいことから、大川を渉るに利ありとなる。

爻辞:上九。王侯に事(つか)えず。其の事を高尚にする。

爻の意味:上九は蠱の卦の最上位にあり、陽爻で剛毅な性格。蠱の時に合って、事の外にいて恬然としている。よって、王侯には事(つか)えずに、自分の生き方を高尚にしている。

蠱の卦は、エボラ出血熱を連想させるかたちをしています。腐って蟲がわいているかたちからは、エボラ出血熱で死亡した死体全身に血が噴き出したようなおどろおどろしいイメージが連想されます。
今はまさに、エボラ出血熱流行の時、皿にのせた食物が腐りきったような衛生状況といえます。 では、エボラ出血熱が日本でも感染者をだすかというと、日本の地の利が生きているのか、エボラ出血熱の流行という蠱の外にいて、恬然としている姿が爻辞からうかがえます。
以上から、世界中でエボラ出血熱の感染拡大が続くでしょうが、日本は決して輪の中に入らず、隠者のように衛生を守ることができるはずです。医療従事者を派遣したりしないで距離を保てば、よいでしょう。 王侯に事(つか)えず、の態度が大事なのではないかと思います。


©Tanaka Masao 2011-2014