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2015.1.25 日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。

前回の易占の時から、長期国債の金利水準がさらに低下しました。先週にはECBもついに量的緩和を開始し、ドイツなどの国債金利がさらに低下しました。 先進国では異常な低金利になっています。23日金曜の10年国債の利回りは、 日本が0.22%、ドイツ0.36%、フランス0.54%、アメリカ1.80%、イギリス1.48%です。 2015年の日本国債相場がスタートして1月足らずです、歴史的な低金利がさらに低下し、0.1%台も視野に入っているとする見方もあります。

占的: 日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。

得卦:火山旅の六二

卦辞:旅は小し亨る。旅の貞あればに吉なり。

卦の意味:旅は旅行の意味。古代の旅行は常の場所を離れて不安定な行動です。旅の同機は多くの場合、国内で用いられないとか、罪を逃れるといった失意のことにかかっている。 不安定な旅の境遇において正しい道を守っていれば、寄る辺なき旅の中に幸運を得ることもあろう。

爻辞:六二。旅のとき次(やど)に即(つ)く。其の資(たから)を懷(いだ)く。童僕の貞を得たり。

爻の意味:六二は旅の卦の中では、ましな爻。宿場にたどり着いた、資金もある、童僕は忠実である。

昨年中は、書店を覗くと、国家破産の書籍が大量に積まれていたものですが、先日書店を覗いてみたところ藤巻氏の著作が残っていたものの、ほとんどが隅に追いやられた様子でした。 アナリストの相場見通しでも、国債価格の暴落を心配する声は少なくなったように思います。かつては、と言っても数か月前ですが、 日銀の国債購入が日銀引き受けと受け止められたら暴落するかもしれないという論説が多かったのですが、 最近は減ってきたように感じます。かえって、日本銀行の買い占めが続く限り国債の高値は継続し、今年も買い占めが続くであろうという論調になっています。

「万人が万人ながら強気なら、たわけになりて米をうるべし」という格言があります。日本国債の高値は日本銀行の異次元緩和で成立していますが、巨大な力をもってしても、永久には支えられないものです。 まだ、万人が強気というわけではないかもしれませんが、悲観論が後退して、強気一辺倒の世論ができてくると、そろそろ終わりが見えてくるでしょう。

得卦が旅であることから、今後3か月は不安定な状況が予見されます。しかし、日本銀行という従順な僕があり、異次元緩和の名のもとに国債を買い支える資金の余裕がある。 異次元緩和で日本銀行が日本国債を呑み込む状態は続きそうです。
もちろん、貞正であればのことですが。


©Tanaka Masao 2011-2015