トップ 易とは 六十四卦 紹介 連絡

2021.1.10 日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。

令和3年最初の日本国債の見通しです。日本国債はいつまでもつのか。この問いにはすでに飽きを感じます。飽き飽きするほど危機が忘れられた時にショックが襲えばあっけなく崩壊するのではないか。恐ろしいことです。 日本銀行の買い占め政策、永久にはできないと分かってはいるが、もう止められない。コロナで財政には大穴が空き、GDPはマイナス成長になる。経済成長こそが財政再建とのストーリーも無残に崩れ、財政を均衡させるストーリーを語ることもできなくなる。
自国通貨建ての国債はデフォルトしないからいくらでも発行できるという意見が主流になり果てました。借金は借金ではないと言い放って安心しています。崩壊のあとには誤りであったと反省されるでしょう。 日本銀行の国債保有額はGDPを上回り、アベノミクス開始からから10年という時間がみえてきてもまだ出口については触れられない。
この異様な金融政策にコロナはとどめを刺すのか否か、コロナがあってもどこふくかぜか。今年は注意して占っていきます。

得卦:地火明夷の上六

卦辞:明夷(めいい)は、艱貞(かんてい)に利(り)あり。

卦の意味:明夷は傷ついた太陽、日が地下に入り地上昏冥となる。君子は艱難をたえしのんで貞正を取り保つ。

爻辞:不明にして晦(くら)し。初めは天に登り、後には地に入る。

象:初めは天に登る、四国を照らすなり。後には地に入る、則を失うなり。

爻の意味:上六は最上位ですが、陰爻ばかりで暗い。初めは天に昇るばかりの高位にあるが、 明を夷(やぶ)るようなことばかりして、終りに自分を夷(やぶ)る。そして地に埋められる

国債の日銀引き受けは禁止されています、にもかかわらず金融政策との屁理屈で爆発的に進めてしまった。まさに天に昇るような緩和策でした。狂ったような緩和策は止めることもできず、出口の時期すら語れず自滅します。 悲惨な結末を迎えて政策担当者たちは日本の国民、民衆から葬られる目に遭うと読みます。罰則のない禁止条項は守られないものです。日銀法に罰則をつけておくべきでした。事後的な結果責任は突き付けられましょう。

アメリカの長期金利が上昇し始めました、1%未満に抑えられていましたが、直近では1.12%まで急上昇しました。トレンドは変わったとみてよいでしょう。アメリカでは物価が大きく上昇し始めるように思われます。

日本とアメリカの金利には少なからず相関があります。デフレの時代を通じてはアメリカの物価上昇は日本の物価上昇には繋がらずデフレは続いた。今度は、コロナで経済、流通に激変が起こる。日本でモノ不足は起こらないか、物価上昇は起きないか。予断を許しません。

日本でも長期金利の上昇圧力がかかるとみてよいでしょう。金利上昇圧力は日銀パワーが圧倒し続けるのか、とうとう堤防は決壊してしまうか。終りに自分を夷(やぶ)るとの文字通り、決壊は近いと見ます。令和3年は危険です、経済危機に備えましょう。 2020年に入ってから日本国債の易占には悪い卦が得られます。危機が近づきつつあります。


©Tanaka Masao 2011-2021