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日本銀行は3月19日付で「より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検」を公表しました。 長期金利の変動幅をより大きくするものでした。金融緩和という形式上の呼び名を表とするなら、裏の実態、真の目的は国債の日銀引き受けです、日銀引き受けをやめるつもりはないと改めて公表したと受けとめてます。出口はありません。 いつまで持続できるのかに関係者の関心は移っています。金融緩和が止められないことは分かっていたし、出口がないことも衆知ですから、公表によって大きなインパクトはありませんでした。
この公表文で持続可能性が上昇したと理論的に評価することはできないでしょうが、持続させるという意思は改めて明確にされました。
占的:日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。
得卦:地沢臨の初九
卦辞:臨はおおいにとおるただしきによろし。八月に至りて凶あり。
卦の意味:下卦は兌でよろこぶ意味がある。上卦は坤でしたがう意味がある。よろこびしたがう徳があり、望みが大いに通る。 元亨利貞の四徳がそろっている。ただし正道を守ることが必要である。しかし八月には悪いことがあるだろう。
爻辞:咸じて臨(のぞ)む。貞にして吉。
爻辞の意味:正しい道に従い人を感動させつつ臨むから貞正で吉である。
臨の卦は良い卦です。日本国債の危機は3か月はないでしょう。注意すべきは、卦辞の八月に至りて凶ありです。陽が衰えることは必定、心配しなければなりません。
点検公表によって、アメリカの長期金利が上がったとしても、日本は抑え込むという姿勢が見えたのでしょう、市場コントロールはいまだ失っていないようです。アメリカの長期金利が落ち着いてきたのも大きい。 しかし、膨張しきった日本銀行の資産規模は大きすぎます、いったん事がおこれば制御不能に陥りますので、その時がいつか注意深く観察します。
アメリカの物価上昇、長期金利の難は乗り切りそうですが、次の難はどうか。低金利で持ちこたえるのが使命の日本銀行と国債市場には物価や為替の変動が次々と挑んで来るのではないか。あるいは金利収益を奪われた金融機関の体力切れと信用不安か。 コロナ融資の不良債権問題か。挙げれば切りのない状態で持ちこたえ続けることは出来るのか。興味と心配は尽きません。