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2022.7.31 日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。

日本銀行は7月20日21日の金融政策決定会合で、政策の維持を決めました。消費者物価上昇率の見通しは1.9%から2.3%に引き上げたにもかかわらず物価目標達成と緩和の終了、出口戦略に触れていません。 6月にはヘッジファンドが日本国債へ売り仕掛けを行いましたが、連続指値オペで防戦を遂げたようにみえます。FRBは7月27日に0.75%の利上げを決めています。インフレ目標を達成しても、諸外国が一斉に利上げに動いていても日本銀行は利上げなしに、ジャブジャブの金融緩和を継続することにしました。 さて、これから3か月で何が起こるのか。

占的:日本国債の今後3ヶ月の見通し如何。

得卦:風水渙の上九

卦辞:渙は亨る。王有廟に假る。大川を渉るに利あり。貞しきに利あり。

卦の意味:渙は氷が解け割れる意味、散る。王が廟に至るのは先祖の霊魂が渙散しているのを廟で祭ることによって再び結聚しようとするから。大川を渉る冒険によろしい、ただし、正道を守る場合に限る。

爻辞:其の血を渙す。去りて逖に出ず。咎(とが)无し。

爻の意味:血から遠ざかり、傷害を散らす。障害の恐れのある場所から遠く外に出ていれば、咎はない。

金融政策決定会合のたびに日本銀行は市場の反応を固唾を飲んで見守っていることでしょう。安倍元首相が暗殺され、日本の為政者は生命の危険を感じざるを得ません。 インフレが悪性になるにつれて庶民の怒りは日本銀行に向けられることになりましょう。すでにその兆候はでており、黒田総裁が値上げを許容していると発言した際には反発をうけて取り消しています。
卦辞、爻辞の解釈が難しい、卦の「王有廟に假る」は、先祖を祀り供養する時であり、アベノミクス、クロダノミクスの供養をするということにつながる、供養して政策変更するなら今と見える。 「大川を渉るに利あり」であるから今ならば思い切って実行しても亨る。
爻辞からはどうしても、安倍氏暗殺が想起される。テロが連続しないように、インフレを止めて庶民に寄り添う姿勢を見せる必要に迫られる。消費者物価の帰趨は商品相場と為替が影響しますが、国内企業物価指数が46%上昇しているのを見れば消費者物価への転嫁は進まざるを得ない。 企業部門の我慢も限界を超えているのでは。為政者がインフレを楽しんでいる様子では庶民の敵はもちろん、企業の敵にもなってしまう。
金融政策を変更する時が近づいています。


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